アライグマ,アメリカザリガニ,ウシガエル,ミシシッピアカミミガメ,これらの生き物は外国から持ち込まれ,本来日本にいるはずのなかった「外来生物(外来種)」です。およそ30年前,私が子どものころ,用水路にはあたりまえのようにアメリカザリガニとブルーギルがいて,これらを釣って遊んでいました。当時,私に外来生物という考え方はありませんでしたし,両親や学校の先生にそれらが外来生物として問題を起こす生き物であることをきちんと教わった覚えもありません。現在の子どもたちも,アメリカザリガニやウシガエルを日本の在来種として捉えている子も少なくないのかもしれません。みなさんは,「外来種とは何か?」「外来種にはどんな生き物がいるか?」「どのような問題があり,対策が行われているか?」を知っていますか。
外来生物は,生態系や産業,人への被害をもたらすおそれがあるとされています。その対策の必要性が盛んに訴えられており,法令による規制,自治体や市民による駆除活動などが行われています。しかし,これらの問題は,一部の研究者や市民が対策をしていれば解決できるものではありません。なぜなら,外来種は人の手により生じるものであり,みなさん自身も外来種を生みだしてしまう存在になりかねないからです。
本企画展では,個々の外来種について持ち込まれた経緯や問題点,本県における外来種の最新の知見や対策について紹介します。また,国が定める外来生物法によって規制される外来種やその取り扱い,市民で行っている活動についてもとりあげます。まずは外来生物について,きちんと知ることからはじめて,自分には何ができるかを考える機会としていただければ幸いです。
過去の企画展示
外から運ばれて来た生き物たち -Youはどうして日本へ?-
展示構成 |
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開催期間 | 2016年10/8(土)~2017年1/29(日) |
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