(姉妹館締結記念・ロサンゼルス郡立自然史博物館協力展)
陸上や海中に大繁栄した巨大恐竜や首長竜などが、今から約6,500万年前、姿を消しました。この肉食獣がいなくなった海にエサと生活の場を求めて進出したのが鯨類です。最初の鯨類アンブロケタスが現れたのが、約5,200万年前といわれています。その後、原始的な鯨類から歯鯨類とヒゲ鯨類に進化し、現在世界の大洋と大河に生息しています。
歯鯨類は、歯をもった鯨の仲間で、小型のスナメリ、イルカ類から体長18mにもなるマッコウクジラもこれに含まれ、この仲間は68種にものぼります。ヒゲ鯨類は、上顎(じょうがく)にエサをこしとるクジラヒゲをもつ鯨の仲間で、シロナガスクジラやセミクジラなど11種が知られています。
今回の企画展では、ロサンゼルス郡立自然史博物館の協力のもとに鯨の進化から潜水への適応、多様性、食性などの鯨の不思議、現在行われている科学的な研究や文化を紹介するとともに、生活環境の悪化により、絶滅の危機にある鯨の保護についてもご紹介します。